説明
細かい音符が途切れずに続き、和音の重さよりも指の動きそのものを前面に出したト短調の短いトッカータです。トッカータはイタリア語の「触れる」に由来する名前で、鍵盤上の指の動きを聴かせる曲種です。ある伯爵家の手稿譜から選ばれた「エイルスフォード小品集」の中では、ガヴォットとフーガの間に置かれています。
4分の4拍子で、演奏時間は1分弱、音数は370ほどです。右手の音数は左手の約1.5倍で、右手が速い音型の中心となり、左手が低音と応答する音型で支えます。
難易度は中級です。速い音型を安定したテンポで弾き通すことが課題で、指の独立と粒のそろいが求められます。再生速度を落として指使いを決め、A-Bループで部分ごとに速度を上げていくのが近道です。手の色分けで左手の応答も確かめておきましょう。最低音はD2、最高音はB♭5で、61鍵あれば足ります。
ヘンデルが鍵盤楽器のために作曲した組曲集で、アルマンドやガヴォットなど舞曲を中心に構成される。快活な装飾旋律とバロック特有の対位法的な書法が魅力で、様式感を学びたい中級以上の奏者に向く一群。
「鍵盤組曲」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル (1685-1759)
ドイツ・ハレに生まれ、後にイギリスに帰化したバロック期の作曲家です。オラトリオ「メサイア」やイタリア風オペラで名声を博し、鍵盤音楽でも数多くの組曲やソナタを残しています。同時代のバッハと並び称される存在で、旋律の親しみやすさと堂々とした様式美が特徴です。本サービスでは、組曲の諸楽章やメヌエット、「エイルスフォード小品集」の小品などを収録しています。
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