説明
ト短調・4分の4拍子の、儀式的な足取りを持つ短い曲です。「アントレ」は本来、宮廷の舞台やバレエで登場の場面に使われた曲種を指す名前です。エイルスフォード伯爵家に伝わった鍵盤曲の手稿譜から選んで出版された「エイルスフォード小品集」では、序曲のすぐ後に置かれています。
演奏時間は1分弱ですが音数は400ほどあり、1秒あたり8音近い密度があります。右手が旋律と細かな音型を受け持ち、左手が低音で和声を支えます。右手の音数は左手の1.5倍ほどです。曲集の中のト短調の曲には序曲、トッカータ、インパーティネンスもあり、同じ調で性格の違う曲を弾き比べることができます。
難易度は初級とされていますが、短い中に音が詰まっているため、速さを上げる前に再生速度を落として右手の動きを確実にしておくことが大切です。手の色分けで左右の役割を確かめ、拍の頭をはっきり打ち出すと儀式的な性格が出ます。音域はD2から上はB♭5までで、61鍵の範囲で弾けます。
ヘンデルが鍵盤楽器のために作曲した組曲集で、アルマンドやガヴォットなど舞曲を中心に構成される。快活な装飾旋律とバロック特有の対位法的な書法が魅力で、様式感を学びたい中級以上の奏者に向く一群。
「鍵盤組曲」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル (1685-1759)
ドイツ・ハレに生まれ、後にイギリスに帰化したバロック期の作曲家です。オラトリオ「メサイア」やイタリア風オペラで名声を博し、鍵盤音楽でも数多くの組曲やソナタを残しています。同時代のバッハと並び称される存在で、旋律の親しみやすさと堂々とした様式美が特徴です。本サービスでは、組曲の諸楽章やメヌエット、「エイルスフォード小品集」の小品などを収録しています。
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