説明
バッハの「イギリス組曲」は6曲からなる鍵盤組曲で、ヴァイマール時代の1710年代ごろに書かれたと考えられています。「イギリス」の名はバッハ自身が付けたものではなく、由来ははっきりしません。各組曲は前奏曲に続いてアルマンド、クーラント、サラバンドなどの舞曲が並び、第1番ではジーグの前にブーレが2曲置かれています。この曲はその1曲目です。
イ長調、2分の2拍子。演奏時間は約1分6秒、音数は574です。ブーレはフランス起源の速い2拍子の舞曲で、小節の後半から始まる弾むリズムが特徴です。2つの声部が明るく活発に動き、細かい音符の流れが途切れずに続きます。後に続くイ短調のブーレIIと対になり、ブーレIIのあとにこの曲を再び弾くのが通例です。
中級レベルで、短い中に密度のある音の動きが続きます。課題は、2分の2拍子の大きな2拍を保ち、細かい音型の中でも拍頭を明確にすることです。最低音がA1まで下がるため、61鍵の鍵盤ではそのままだと一部の音が足りませんが、オクターブをずらせば全音を弾けます。再生速度を落として手の色分けで両手の線を確かめ、A-Bループで速いパッセージを区切って練習すると、舞曲の軽さを保ったまま仕上げられます。
バッハが作曲した6つのイギリス組曲。フランス風の優雅さと技巧的な華やかさを兼ね備えた傑作
「イギリス組曲」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
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