説明
ブーレIIは、イ長調の「イギリス組曲」第1番の中でイ短調へ転じる、陰りを帯びた小ぶりな2分の2拍子の舞曲で、ブーレIの2回の演奏に挟まれて弾かれます。バロックの組曲では同じ種類の舞曲を2曲組にし、2曲目のあとに1曲目をもう一度弾く形がよく用いられ、2曲目は1曲目と対比をなす性格で書かれました。この曲はその対比を担う中間部分です。
演奏時間は約48秒、音数は434です。明るいブーレIに対して、同主短調が落ち着いた色合いを与え、音域もC2からD5までと狭く、ブーレIより低めの音域にまとまっているため、全体に穏やかな印象になります。ブーレらしい小節後半から始まるリズムは保たれています。
中級レベルで、ブーレIより規模が小さく取り組みやすい曲です。音域が狭く61鍵にも収まります。課題は、音数が少ないぶん目立つ声部のバランスと、短調の響きの中でもブーレの弾みを失わないことです。再生速度を落として手の色分けで両手の線を確かめ、仕上がったらブーレI、ブーレII、ブーレIの順で通して弾くと、長調と短調の対比が組曲の中でどう働くかがわかります。
バッハが作曲した6つのイギリス組曲。フランス風の優雅さと技巧的な華やかさを兼ね備えた傑作
「イギリス組曲」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
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