説明
抒情小品集第8巻 作品65の終曲です。トロルドハウゲンとは、グリーグがベルゲン郊外に建てた自宅の名前で、彼はそこで晩年を過ごしました。この曲は1896年に書かれ、自身の銀婚式を祝ったものとされています。私的な祝いの日の情景が、そのまま曲になった一曲です。
遠くから近づいてくる行列のように、静かな主題が次第に音量を増して現れます。中間部では一転して、二人だけの場面を思わせる穏やかな旋律が歌われ、やがて再び祝祭の行進が戻って華やかに閉じられます。6分を超える長さに3800の音があり、抒情小品集の中では最大規模の曲です。
上級とされるのは、和音の連打とオクターブが続くためです。祝祭の部分は音が厚く、力で押すと音が濁ります。腕の重みで鳴らし、指で叩かないこと。中間部では一転して音量を大きく落とし、対比を作ること。遠くから近づき、また遠ざかっていくという設計を、音量の配分でどう実現するかが演奏の鍵になります。
グリーグが生涯をかけて作曲した10巻66曲からなるピアノ小品集。ノルウェーの風景と民族音楽が反映された名曲揃い
「抒情小品集」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
エドヴァルド・グリーグ (1843-1907)
ノルウェー・ベルゲン出身の作曲家で、北欧の民族音楽を取り入れた国民楽派を代表する存在です。劇音楽「ペール・ギュント」やピアノ協奏曲イ短調で広く知られる一方、生涯にわたり書き継いだ「抒情小曲集」では、素朴で詩的な小品を数多く残しました。本サービスには「トロルハウゲンの婚礼の日」や「小人の行進」など6曲を収録しています。
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