説明
「抒情小品集」第5巻 作品54の第3曲「小人の行進」です。1891年の作で、全10巻66曲におよぶこの曲集の中でもっとも演奏される一曲にあたります。作品54の4曲はグリーグ自身が管弦楽用に編曲し、「抒情組曲」として知られるようになりました。
ニ短調の2拍子。低音域で始まる細かい音型が、遠くから近づく行列のように次第に音量を増していきます。中間部では一転して、北欧の民俗音楽を思わせる穏やかな旋律が長く歌われ、やがて再び行進が戻って足早に去っていきます。3分余りに2200近い音があります。
中級とされますが、要求は小さくありません。行進の部分は軽いスタッカートを速いテンポで保つ必要があり、力むと重くなって小人が巨人になります。指を鍵盤の近くに保ち、音量は最後まで上げすぎないこと。中間部では音色を完全に切り替え、同じ曲とは思えない静けさを作るのが効果的です。
グリーグが生涯をかけて作曲した10巻66曲からなるピアノ小品集。ノルウェーの風景と民族音楽が反映された名曲揃い
「抒情小品集」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
エドヴァルド・グリーグ (1843-1907)
ノルウェー・ベルゲン出身の作曲家で、北欧の民族音楽を取り入れた国民楽派を代表する存在です。劇音楽「ペール・ギュント」やピアノ協奏曲イ短調で広く知られる一方、生涯にわたり書き継いだ「抒情小曲集」では、素朴で詩的な小品を数多く残しました。本サービスには「トロルハウゲンの婚礼の日」や「小人の行進」など6曲を収録しています。
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