説明
17世紀にゲオルク・ノイマルクが詞と旋律を書いた賛美歌「愛する神にすべてを委ねる者は」に基づくコラール前奏曲です。この賛美歌はルター派で広く歌われ、バッハもカンタータやオルガン曲でたびたび取り上げました。この短い鍵盤用の編曲は、長男ヴィルヘルム・フリーデマンのための曲集と、1725年のアンナ・マグダレーナの音楽帳に書き込まれています。
4分の4拍子。演奏時間は約37秒、音数は182です。上声の賛美歌の旋律は細かな装飾音で飾られ、下の声部がそれを静かに支えます。単純な賛美歌の旋律が、装飾によって歌うような独奏の線に変わっていく、コラール前奏曲によくある書き方です。
中級レベルで、短いながら装飾された旋律をなめらかに弾くことが課題です。細かい装飾音を急がず、拍の中に自然に収める必要があります。音域はG♯2からA5までで61鍵に収まります。再生速度を落として、どの音が元の賛美歌の旋律で、どれが飾りかを聴き分けてみてください。A-Bループで1フレーズずつ確かめると、装飾の流れがつかみやすくなります。
バッハが編曲したコラール作品集。賛美歌の旋律に精緻な対位法を施した、荘厳で祈りに満ちた音楽が並ぶ
「コラール」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
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