説明
モーツァルトが6歳になる前に書いたとされるメヌエットで、現存する最初期の作品のひとつです。姉ナンネルのための練習帳に、父レオポルトの筆跡で書き留められました。同じ帳面には、この時期の小さな舞曲がいくつも並んでおり、幼い作曲家が何を吸収していたかを直接伝える資料になっています。
ヘ長調の3拍子。旋律は音階と分散和音の組み合わせでできており、和声も主要三和音が中心です。音数は130ほどしかなく、装飾も対位法的な仕掛けもありません。当時の舞曲の型を、そのまま素直になぞった小品です。
技術的な難所はなく、初級者が一日で譜読みを終えられる規模です。音が少ないぶん、一音の長さや強さの違いがそのまま表情になります。3拍子の1拍目に重心を置き、繰り返しのたびに表情を変えること。歴史的な価値と弾きやすさが両立する、珍しい一曲です。
特定の曲集に属さない単独のピアノ小品を集めたカテゴリ。多彩な性格を持つ作品が391曲並び、気軽に聴き比べられる
「ピアノ小品」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト (1756-1791)
オーストリア・ザルツブルクに生まれ、幼少期から神童として名を馳せた古典派を代表する作曲家です。ウィーンを拠点に活躍し、35年という短い生涯の中で交響曲・オペラ・室内楽・鍵盤曲など幅広いジャンルに傑作を残しました。明快で均整の取れた様式の中に豊かな感情表現を宿す作風が特徴です。本サービスでは、ピアノソナタ K.545やK.331の各楽章、幻想曲 ニ短調 K.397、フーガなどを収録しています。
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