説明
全8巻の「無言歌集」のうち第7巻にあたる作品85は、穏やかな歌が落ち着いた足取りで進むこの曲で幕を開けます。没後に出版された曲集で、この第1曲も、落ち着いた歩みの中に穏やかな抒情性がにじむ内省的な小品です。
ヘ長調、4分の2拍子。無言歌集らしい、歌曲的な旋律線の美しさが感じられ、じっくりと旋律を歌わせる余裕を感じさせます。歌い手とピアノ伴奏の関係を一人で弾き分けるような書き方は、無言歌集全体に共通する発想です。
中級レベルで、演奏時間は2分ほど、音数は737音とコンパクトな一曲です。課題は指の速さよりも、旋律を伴奏から浮かび上がらせる音量のバランスにあります。音域はF1からC7までと上下に広く使われています。手の色分けで旋律を担う手を確かめ、再生速度を落として旋律の音だけを意識して聴いてから、伴奏を控えめに重ねる練習をしてみてください。
特定の曲集に属さない単独のピアノ小品を集めたカテゴリ。多彩な性格を持つ作品が391曲並び、気軽に聴き比べられる
「ピアノ小品」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
フェリックス・メンデルスゾーン (1809-1847)
フェリックス・メンデルスゾーンは1809年から1847年を生きたドイツ・ロマン派を代表する作曲家です。幼少期から神童として知られ、忘れられていたバッハの音楽の復興にも貢献しました。ピアノのための「無言歌集」は歌うような旋律を持つ性格的小品として広く親しまれており、本サイトには同集から7曲を収録しています。
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