説明
第3楽章は、ソナタ Hob.XVI:28 を明るく締めくくる華やかなプレストのフィナーレです。穏やかな第1楽章、上品なメヌエットの第2楽章のあとに、速さと輝きで全体をまとめる役割を担っています。
変ホ長調、4分の2拍子。軽快な音型が絶え間なく続き、2拍子の短い拍がきびきびとした推進力を生みます。明るい主調を中心に古典派らしい明快な書法で進む、聴きどころの多い楽章です。
中級レベルです。前のメヌエットより音数が大幅に増え(1118音)、速いパッセージを均一なタッチで弾き切る技術が要求されます。テンポの安定と細やかな指運びの両立が演奏の説得力を大きく左右し、約2分半を勢いを保ったまま最後まで弾き切る集中力も欠かせません。音域はA♭1からE♭6まで。再生速度を落として音の粒を確かめ、楽譜表示で音型のまとまりを見ながら、A-Bループで難所を繰り返して少しずつ本来のテンポに近づけていきましょう。
ハイドンが残した約60曲のピアノソナタ。古典派ソナタの発展に貢献した重要な作品群
「ピアノソナタ」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン (1732-1809)
オーストリアに生まれ、長年エステルハージ侯爵家に仕えた古典派を代表する作曲家です。「交響曲の父」「弦楽四重奏曲の父」とも称され、明快な形式感とユーモアに富んだ作風でウィーン古典派様式を確立しました。数多く残された鍵盤ソナタは、モーツァルトやベートーヴェンへの橋渡しともなっています。本サービスでは、ソナタ Hob.XVI:27とHob.XVI:28の全楽章などを収録しています。
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