説明
ハイドンのソナタ Hob.XVI:28 は3楽章からなり、この第1楽章で幕を開けます。番号の隣り合うト長調のHob.XVI:27とは対照的に、落ち着いた変ホ長調の響きで始まるソナタです。
変ホ長調の4分の3拍子で、アレグロ・モデラートの指示にふさわしい落ち着いたテンポの中、伸びやかな旋律と穏やかな和声の移り変わりが展開されます。第1楽章としては比較的少ない3拍子で書かれており、ゆったりとした拍の流れが楽章全体の穏やかな性格を形づくっています。
中級レベルで、演奏時間は4分近くと長めです。急がず歌う姿勢が求められ、フレーズの長い呼吸を保つ表現力と、集中力を切らさず旋律線を歌い続ける持久力が必要です。音数は1690音、音域はA1からD6まで。長い楽章なので、A-Bループで区間ごとに仕上げ、最後に通して流れを確かめるのが効率的です。楽譜表示で旋律線を目で追いながら聴くと、フレーズの切れ目がつかみやすくなります。
ハイドンが残した約60曲のピアノソナタ。古典派ソナタの発展に貢献した重要な作品群
「ピアノソナタ」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン (1732-1809)
オーストリアに生まれ、長年エステルハージ侯爵家に仕えた古典派を代表する作曲家です。「交響曲の父」「弦楽四重奏曲の父」とも称され、明快な形式感とユーモアに富んだ作風でウィーン古典派様式を確立しました。数多く残された鍵盤ソナタは、モーツァルトやベートーヴェンへの橋渡しともなっています。本サービスでは、ソナタ Hob.XVI:27とHob.XVI:28の全楽章などを収録しています。
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