説明
ハイドンは60曲を超える鍵盤ソナタを残しており、Hob.XVI:27はそのうち3楽章からなる中規模の1曲です。この楽章はその第1楽章、軽快なアレグロ・コン・ブリオです。鍵盤楽器がチェンバロからフォルテピアノへ移り変わっていく時代の作品で、その明快な書法はどちらの楽器にもなじみます。
ト長調、4分の2拍子。「アレグロ・コン・ブリオ」の指示どおり、機知に富んだ動機が次々と展開される快活な楽章で、古典派前期らしい明快なソナタ形式を持っています。左右の対話的なパッセージが多く、両手の間で動機をやり取りしながら楽章が前へ進みます。
中級レベルで、演奏時間2分23秒に1475音と、短い時間に多くの音が詰まっています。リズムの切れと歌心の両立が求められ、テンポを保ちながら細部まで丁寧に弾き分ける集中力が必要です。音域はB1からD6まで。手の色分けで左右の対話を見分け、速い箇所はA-Bループで区切って再生速度を落として練習すると、細かな音型も粒をそろえやすくなります。
ハイドンが残した約60曲のピアノソナタ。古典派ソナタの発展に貢献した重要な作品群
「ピアノソナタ」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン (1732-1809)
オーストリアに生まれ、長年エステルハージ侯爵家に仕えた古典派を代表する作曲家です。「交響曲の父」「弦楽四重奏曲の父」とも称され、明快な形式感とユーモアに富んだ作風でウィーン古典派様式を確立しました。数多く残された鍵盤ソナタは、モーツァルトやベートーヴェンへの橋渡しともなっています。本サービスでは、ソナタ Hob.XVI:27とHob.XVI:28の全楽章などを収録しています。
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