説明
4曲のデュエットの中で最も厳格なフーガの書法をとる、イ短調の2声の鍵盤曲です。1739年出版の「クラヴィーア練習曲集」第3部で、オルガンのためのコラール前奏曲を中心とする曲集の終盤に、ペダルを使わない2声の鍵盤曲として4曲が並び、その最後に置かれたのがこの第4番です。そのあとに曲集を締めくくる大きなフーガが続きます。
イ短調、2分の2拍子。演奏時間は約3分40秒、音数は1076です。主題を一方の声部が提示すると、もう一方が応答して追いかけ、2声の間で主題が絶えず受け渡されます。2声だけで書かれながら、主題と対旋律が絶えず絡み合い、密度の高い音楽になっています。
中級レベルで、両手の独立と、主題が現れるたびにそれを浮かび上がらせる耳が求められます。課題は、2分の2拍子を大きな2拍で感じて重くならないようにしつつ、短調の緊張感を保つことです。音域はD2からB5までで61鍵に収まります。再生速度を落として手の色分けで主題の出入りを確かめ、A-Bループで主題の入りを含む区間を繰り返すと、フーガの構造が見えてきます。
バッハの《クラヴィーア練習曲集》第3部に収められた2声の対位法的な小品集。厳格な書法の中に軽やかな対話性がある
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作曲家について
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家で、音楽一家バッハ家に生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会カントルを長く務めました。対位法の頂点を極めた作曲技法で知られ、「平均律クラヴィーア曲集」や「インヴェンション」など鍵盤音楽の基礎を築きました。本サービスでは、「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」のメヌエットやポロネーズ、インヴェンションとシンフォニア、平均律クラヴィーア曲集のフーガなどを収録しています。音楽帳の小品は BWV Anh.(付録)の番号で目録に入っていますが、ペツォールトのメヌエットのように他の作曲家の作品や作者不詳の曲も多く、多くの曲のページで作者についての現在の見方を記しています。
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