説明
同じ1827年作曲の4つの即興曲D.935の第2番、変イ長調です。シューマンが一つのソナタの楽章と見なした第1・2・4番のうち、緩徐楽章にあたる位置を占める曲で、激しい第1番のあとに穏やかな歌が置かれています。4曲の中でも特に親しまれ、単独でも広く演奏されています。
変イ長調の4分の3拍子。穏やかで夢見るような主題が三部形式で提示され、変ニ長調の中間部では三連符の流れるような音型が表情を変化させます。演奏時間は7分を超えるものの音数は2734音ほどと比較的落ち着いており、第1番に比べて瞑想的な性格を持つ作品です。3拍子のゆったりした歩みが全体を貫いています。
上級レベルで、音域は61鍵には収まらず、76鍵以上が向いています。技巧を誇示するというよりも、細やかな音の動きをいかに歌わせるかという表現力が問われ、長い呼吸のフレーズを支える集中力も欠かせません。主題部の和音の中で旋律の音を浮き立たせることが特に大切で、手の色分けで旋律の在りかを確かめ、再生速度を落として中間部の三連符を均等に整えていくと仕上がりが安定します。
「即興曲」と題された、自由な形式で書かれたロマン派ピアノ小品を集めたカテゴリーで、シューベルトやショパンの作品を含む。詩的な旋律と即興的な雰囲気を持ち、性格的小品の魅力を味わいたい聴き手や中級者に向く。
「即興曲」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
フランツ・シューベルト (1797-1828)
ウィーンに生まれた作曲家で、わずか31歳で世を去りながら、歌曲(リート)を中心に膨大な作品を残しました。旋律の美しさと転調の妙で知られ、「魔王」などの歌曲は今日でも広く歌われています。ピアノ曲でも「即興曲集」など叙情性豊かな作品を残しています。本サービスでは、即興曲 Op.90・Op.142や「ハンガリー風のメロディ」などを収録しています。
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