説明
ニ長調のK.491は、華やかなパッセージワークとスペイン風のリズムが印象的なスカルラッティの鍵盤ソナタです。生涯の多くをスペインの宮廷で過ごした作曲家らしい、洗練された鍵盤書法が味わえます。多くのソナタと同じく単一楽章で、前半と後半を繰り返す二部形式をとります。
ニ長調の4分の3拍子。左右の手が交差するような動きや急速な音階が随所に現れ、明るく躍動的な性格を作り出しています。演奏時間約2分半の中に1341音ほどが詰め込まれており、音の密度の高さがそのまま推進力となって曲を前へ運びます。3拍子の舞曲的な弾みも、スペイン風の色合いを強めています。
中級レベルの技術で扱える規模ですが、指の回転と粒立ちの良さが求められる場面も多く、音域は61鍵の鍵盤では低音が少し足りないため、88鍵か76鍵が向いています。手が交差する箇所は、手の色分けでどちらの手がどこを弾くかを見ると理解しやすくなります。再生速度を落として音階の粒をそろえ、A-Bループで難所を区切って練習するのがおすすめです。
スカルラッティが残した555曲のソナタ。革新的な鍵盤技法と独創的な音楽性で知られる
「鍵盤ソナタ」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ドメニコ・スカルラッティ (1685-1757)
イタリア・ナポリに生まれ、後半生をポルトガルとスペインの宮廷で過ごした作曲家です。同じ1685年生まれのバッハ、ヘンデルと並び称される存在で、555曲にのぼる単一楽章の「ソナタ」を残したことで知られています。スペイン舞曲の要素や大胆な跳躍を取り入れた独創的な鍵盤書法が特徴です。本サービスでは、ソナタ K.455やK.491などを収録しています。
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