説明
スカルラッティが遺した500曲以上の鍵盤ソナタのうち、ハ長調で書かれた一曲です。スペインの宮廷で書かれた彼のソナタの多くは単一楽章で、前半と後半を繰り返す二部形式をとり、鍵盤楽器の可能性を一曲ごとに試すような多彩さを持っています。
ハ長調の8分の12拍子。明るく開放的な響きと躍動感あふれる音型が特徴で、8分音符3つを1拍とする弾むような拍感の上で、バロック期の鍵盤音楽ならではの推進力を感じさせます。約2分20秒で798音ほど。速いパッセージが随所に現れますが、音域は比較的狭くまとまっています。
中級レベルで、音域は61鍵の鍵盤に収まります。速い音型に正確なタッチと安定したリズム感が求められ、即興的な装飾感覚を意識するとより生き生きとした演奏になります。12/8拍子の大きな4拍を感じながら弾くことが大切で、再生速度を落として3つずつのまとまりを確かめ、A-Bループで速いパッセージを繰り返してからテンポを戻すと安定します。
スカルラッティが残した555曲のソナタ。革新的な鍵盤技法と独創的な音楽性で知られる
「鍵盤ソナタ」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ドメニコ・スカルラッティ (1685-1757)
イタリア・ナポリに生まれ、後半生をポルトガルとスペインの宮廷で過ごした作曲家です。同じ1685年生まれのバッハ、ヘンデルと並び称される存在で、555曲にのぼる単一楽章の「ソナタ」を残したことで知られています。スペイン舞曲の要素や大胆な跳躍を取り入れた独創的な鍵盤書法が特徴です。本サービスでは、ソナタ K.455やK.491などを収録しています。
スカルラッティの作品一覧を見る →