説明
左手の分散和音の上で右手の旋律が静かに歌う、「6つの慰め」S.172の中でもっとも有名な第3曲です。超絶技巧で知られるリストが、技巧をほとんど見せずに歌わせる書法で書いた曲集で、1850年に出版されました。題名はフランスの詩人サント=ブーヴの詩集に由来するとされます。
ショパンのノクターンとしばしば比較される書法で、変ニ長調という調の選択も含めて共通点が多く指摘されます。左手の伴奏は絶え間なく続きますが、4分ほどの中に1000ほどの音しかなく、リストの作品としては例外的に音が少ない曲です。
速い動きがほとんどないことから、中級に分類されています。課題は、左手の分散和音を均質に保ちながら右手を歌わせることと、弱音の質を整えることにあります。ペダルは和声ごとに踏み替え、響きを重ねつつ濁らせないこと。技巧を見せる曲ではないぶん、音色そのものが演奏の評価になります。
リストが1849-50年頃に作曲した6つの瞑想的なピアノ小品集。穏やかで内省的な作品
「慰め」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
フランツ・リスト (1811-1886)
ハンガリーに生まれ、ヨーロッパ各地で伝説的な人気を誇ったヴィルトゥオーゾ・ピアニストであり作曲家です。超絶技巧を駆使した演奏で「ピアノの魔術師」と称される一方、交響詩というジャンルを創始するなど作曲家としても革新的な足跡を残しました。瞑想的な小品「コンソレーション」やドラマティックな「バラード」でも知られています。本サービスには「バラード第2番」やコンソレーション第1・3・4番など4曲を収録しています。
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