説明
指南書『クラヴサン奏法の技術』の第4前奏曲で、本サイトに収録したこの指南書の前奏曲4曲のうち、最後に位置します。53秒・282音というバランスの取れた長さの中に、それまでの前奏曲で示された装飾や動きの要素が集約されています。
ヘ長調、2分の2拍子。ニ短調だった第3番から一転して明るい長調となり、装飾を伴った線が2拍子の落ち着いた歩みで進みます。フランス・バロック様式の総まとめとしての性格を持ち、繊細なタッチの完成度を試される一曲です。
初級レベルで、音域はG1からD5までの3オクターブ半ほどに収まります。4曲を通して弾き終えたときに、様式全体への理解が深まるように並んでいます。仕上げとしては、再生速度を少しずつ上げながらA-Bループで区間を繰り返し、装飾が拍の流れを乱さずに収まるかを確かめましょう。手の色分けを使えば、左手の低音がどこで和声を支えているかも見えてきます。
クープランが1716年に出版した鍵盤楽器の演奏法に関する教本。技術指導とともに、即興的な8つの前奏曲も収められている
「クラヴサン奏法」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
フランソワ・クープラン (1668-1733)
フランス・バロック期を代表する作曲家で、音楽一家クープラン家に生まれ「大クープラン」の異名で知られています。ルイ14世に仕えた宮廷音楽家として、優雅で装飾豊かなクラヴサン(チェンバロ)音楽を数多く残しました。教則書「クラヴサン奏法」は当時の演奏習慣を伝える貴重な資料でもあります。本サービスにはその序奏部にあたる4つの前奏曲を収録しています。
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