説明
「レ・グラース」は、8分の6拍子の揺れる2拍に乗って旋律が軽く浮かび上がる、優美なト長調の舞曲です。ダブリンのデュヴァルが19世紀半ばに出版した『ランサーズ・カドリーユ』第2集の一曲にあたります。ランサーズは4組の男女が四角形を作って向かい合うカドリーユの一種で、当時のロンドンの華やかな舞踏会で好まれました。作曲者の名は記されていません。題名の「レ・グラース」は、ギリシャ神話で美と優雅を司る3人の女神(三美神)を指すフランス語で、踊りの各部にフランス語の名を付けるのはカドリーユの習わしです。
ト長調、8分の6拍子。演奏時間は約43秒、音数は228です。同じ8分の6拍子の「ラ・ナティーヴ」より音数が多く、音域もC6まで上がります。1小節を2つの大きな拍で感じる揺れるリズムに乗って、右手が軽やかな旋律を描き、左手がそれを支えます。短い中にもフレーズの問いと答えがはっきりした作りです。
中級レベルとされていますが、規模は小さく、短時間で全体を見渡せます。課題は右手の旋律を軽く保ちながら、8分の6拍子の2拍の流れを崩さないことです。D2からC6までの音域なので、61鍵の楽器でも弾けます。再生速度を落として左右の手の色分けを確かめ、指使いが落ち着かない箇所はA-Bループで繰り返してから、元の速さに戻してください。
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作曲家について
作曲者不詳
作曲者の名が記されていない楽曲です。本サービスの2曲「ラ・ナティーヴ」と「三美神(レ・グラース)」は、どちらも19世紀半ばに出版された舞曲集『ランサーズ・カドリーユ』(ダブリンのデュヴァルによる第2集)の一曲で、ロンドンの社交場で流行した4組の男女による踊りのための音楽です。同じ曲集の「ラドイスカ」は旋律の出どころであるクロイツェルの名を掲げているため、そちらの作曲家ページに収めています。
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