説明
1724年に出版されたラモーのクラヴサン曲集(ホ短調の組曲を含む曲集)に収められた「タンブーラン」です。タンブーランはプロヴァンス地方の踊りで、本来は片手で笛を吹き、もう片方の手で太鼓を叩く奏者が伴奏しました。この曲はその響きを鍵盤に写したもので、軽快で舞踏的な躍動感にあふれています。
ホ短調の2分の2拍子。左手に置かれた同じ音の反復が太鼓の連打を、右手の素早い旋律が笛を思わせ、繰り返される主題の間に別の部分が挟まれるロンド風の構成で進みます。約3分10秒で561音ほど。音の密度は高くありませんが、リズムの刻みが曲全体を支えています。
中級レベルで、音域は61鍵の鍵盤に収まります。左手の反復を重くせず一定に保ちながら、右手の装飾音を生き生きと弾き分ける感覚が求められます。左右の役割がはっきりしているので、手の色分けで太鼓役と笛役を見分け、片手ずつ練習してから合わせるのが近道です。再生速度を落として装飾音の入り方を確かめるのも有効です。
特定の曲集に属さない単独のピアノ小品を集めたカテゴリ。多彩な性格を持つ作品が391曲並び、気軽に聴き比べられる
「ピアノ小品」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ジャン=フィリップ・ラモー (1683-1764)
フランス・ディジョン出身のバロック期の作曲家兼音楽理論家です。和声理論書「和声論」で近代和声学の基礎を築いた一方、クラヴサン曲やオペラ=バレエで華麗な作品を数多く残しました。舞曲的なリズムと機知に富んだ描写性が持ち味です。本サービスには「タンブラン」や「優しい嘆き」、「未開人たち」の3曲を収録しています。
ラモーの作品一覧を見る →