説明
1842年に出版された第4番は、ショパンの4つのバラードの最後にあたり、しばしば彼の創作の頂点とみなされます。物語を語るという発想は第1番と共通ですが、ここでは主題が単に再現されるのではなく、現れるたびに変奏として書き換えられ、曲全体が一つの変奏過程のように進みます。
ヘ短調、8分の6拍子。穏やかな序奏のあと、ため息のような第1主題が提示され、以降は現れるたびに装飾と対位法を加えられて姿を変えます。中盤ではカノン風に声部が追いかけ合う場面もあり、対位法の緻密さはバッハを学び続けたショパンの一面を示します。終結部は激しい走句で締めくくられます。
ピアノ独奏曲の中でも屈指の難曲です。技術的な難所が全曲に分散しているうえ、変奏されていく主題を聴き手に追わせる構成力も要求されます。音を並べるだけでは形にならず、どの声部を聴かせるかを決めた譜読みが不可欠です。終結部のために体力を残す配分も、演奏の設計に含まれます。
ショパンが開拓した新しいジャンル。物語性と叙事詩的なスケールを持つ、ピアノ独奏のための大作
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作曲家について
フレデリック・ショパン (1810-1849)
ポーランドに生まれ、パリを拠点に活躍した作曲家で、ほぼピアノ曲のみを作曲したことで知られる稀有な存在です。祖国への望郷の念をマズルカやポロネーズに込める一方、バラードや練習曲では詩的な旋律と革新的な和声を融合させました。本サービスでは、「革命」をはじめとする練習曲、バラード第1番・第4番、ノクターン、前奏曲集 Op.28などを収録しています。
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