説明
1893年に出版された「6つの小品」作品118の第2曲です。この曲集はクラーラ・シューマンに献呈されました。ブラームス晩年のピアノ小品は、いずれも規模が小さく、内へ向かう性格を持っています。大規模な交響曲や協奏曲を書き終えた作曲家が、最後に残したのがこうした短い間奏曲群でした。
イ長調の3拍子。冒頭の旋律は、下降する音型が折り返しながら上へ向かう、ブラームスらしい息の長い線です。伴奏はしばしば旋律と絡み合い、どちらが主でどちらが従か判然としない場面が続きます。中間部は嬰ヘ短調に転じ、より濃い和声の中を進んでから、冒頭の旋律が戻ってきます。
中級とされますが、扱いの難しい曲です。指の問題はほとんどなく、課題は声部の整理にあります。右手の中に旋律と内声が同居するため、どの指で何を鳴らすかを決めずに弾くと、和音の塊にしか聞こえません。内声を意識して弾き分けると、同じ音符から別の音楽が立ち上がります。
ブラームス晩年のピアノ小品集。深い叙情性と内省的な美しさが特徴で、ロマン派ピアノ音楽の最高峰とされる
「ピアノ小品」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
ヨハネス・ブラームス (1833-1897)
ドイツ・ハンブルク出身の作曲家で、シューマン夫妻に見出されて頭角を現し、ウィーンを拠点に古典的な形式美とロマン派的な情感を融合させた作風を確立しました。生涯独身を貫き、交響曲や室内楽に加えて、晩年には内省的なピアノ小品を数多く残しています。本サービスでは、間奏曲 Op.118-2と、ワルツ集 Op.39から2曲を収録しています。
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