説明
「セントルイス・ラグ」は、20世紀初めに出版されたハ長調・4分の2拍子のラグで、作曲者トム・ターピンが本拠とした町の名を題名にしています。1897年の「ハーレム・ラグ」で知られるターピンは、その町で酒場を営みながら、そこを拠点に初期ラグタイムの音楽家たちと交流したピアニスト・作曲家でした。
ハ長調の2/4拍子です。シンコペーションのきいた右手の旋律と、低音と和音を交互に刻む左手の伴奏というラグタイムの基本の形で書かれています。約90秒に1185音が入っており、1秒あたり13音を超える密度は「ハーレム・ラグ」を大きく上回ります。音域は低音のヘ(F1)から高音のイ(A6)までと非常に広く、61鍵の鍵盤には収まらないため、全音域を弾くには76鍵以上が必要です。
上級の曲で、短い時間に高密度の音を弾き切る技術が必要です。左手は低音と和音の間を大きく跳び、右手は鍵盤の高い位置まで動くため、両手とも移動の正確さが問われます。再生速度を大きく下げ、手の色分けで左手の跳躍の幅を確認してから、A-Bループで区間ごとに速さを上げていくとよいでしょう。
スコット・ジョプリンを中心とした、シンコペーションを効かせたアメリカ発祥のラグタイム音楽を収録。ジャズ誕生の土壌となった軽快なジャンル
「ラグタイム」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
トム・ターピン (1871-1922)
トム・ターピンは1871年から1922年を生きたアメリカのラグタイム作曲家・ピアニストです。1897年に出版した「Harlem Rag」は、アフリカ系アメリカ人の作曲家による作品として初めて出版されたラグタイムとされ、音楽史上重要な位置を占めています。セントルイスのラグタイム文化を支えた人物であり、本サイトには同曲など2曲を収録しています。
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