説明
1853年に書かれた、リストの2つのバラードのうちの2曲目です。ショパンがこの名称をピアノ曲に持ち込んでから約20年、リストはそれを引き継ぎつつ、より明確に物語の身振りを持つ作品として書きました。ヘーローとレアンドロスの神話との関連が語られることもありますが、作曲者自身は標題を残していません。
ロ短調。低音域を半音階で這い上がる不気味な音型で始まり、それが繰り返されるたびに緊張が積み上がります。そこへ対照的な、歌う主題が現れます。両者が交替しながら規模を広げ、終盤では長調に転じて輝かしい頂点へ向かいます。7オクターブを使い、音数は7000近くに及びます。
上級曲の中でも大きな作品です。オクターブの連続、広い跳躍、厚い和音と、リストらしい技巧が全編に配されています。難所を弾き切るだけでは形にならず、繰り返される低音の音型をどれだけ不気味に保てるか、歌う主題をどこまで対照的に扱えるかが、この曲を物語として成立させる鍵になります。
ショパンが開拓した新しいジャンル。物語性と叙事詩的なスケールを持つ、ピアノ独奏のための大作
「バラード」の曲一覧を見る →楽譜提供: Mutopia Project
作曲家について
フランツ・リスト (1811-1886)
ハンガリーに生まれ、ヨーロッパ各地で伝説的な人気を誇ったヴィルトゥオーゾ・ピアニストであり作曲家です。超絶技巧を駆使した演奏で「ピアノの魔術師」と称される一方、交響詩というジャンルを創始するなど作曲家としても革新的な足跡を残しました。瞑想的な小品「コンソレーション」やドラマティックな「バラード」でも知られています。本サービスには「バラード第2番」やコンソレーション第1・3・4番など4曲を収録しています。
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