説明
イプセンの戯曲「ペール・ギュント」のためにグリーグが書いた劇音楽から、のちに組曲第1番作品46としてまとめられた4曲のうちの最後にあたります。山の魔王の広間に迷い込んだペールが、トロルたちに取り囲まれ、追い立てられる場面の音楽です。
ロ短調の4拍子。低音域で始まる短い主題が、曲の最後まで一度も変わらずに繰り返されます。変わるのは速度と音量だけ。最初はつま先歩きのように静かに始まり、繰り返すたびに速く、大きくなり、最後は追い詰められるような狂騒の中で断ち切られます。同じ素材の反復だけで緊張を作る、きわめて単純な設計です。
中級とされるのは、音型そのものが易しいためです。難しいのは加速の設計にあります。早い段階で速くしてしまうと、最後に上げる余地がなくなります。どこからどこまでをどの速さで弾くかを先に決め、音量も同じように配分すること。最後の数十秒のために全体を我慢する——その構成力がそのまま演奏効果になります。
特定の曲集に属さない単独のピアノ小品を集めたカテゴリ。多彩な性格を持つ作品が391曲並び、気軽に聴き比べられる
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作曲家について
エドヴァルド・グリーグ (1843-1907)
ノルウェー・ベルゲン出身の作曲家で、北欧の民族音楽を取り入れた国民楽派を代表する存在です。劇音楽「ペール・ギュント」やピアノ協奏曲イ短調で広く知られる一方、生涯にわたり書き継いだ「抒情小曲集」では、素朴で詩的な小品を数多く残しました。本サービスには「トロルハウゲンの婚礼の日」や「小人の行進」など6曲を収録しています。
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