説明
1872年頃、アルカン晩年に書かれたピアノ小品です。「トッカティーナ」は「小さなトッカータ」を意味し、指の素早い動きを見せる鍵盤曲の伝統に連なる題名です。技巧を披露するための曲としても人気があります。
ハ短調、4分の2拍子。その名の通り、鍵盤を軽やかに滑らせるような細かい音型が絶えず動き続けます。演奏時間は1分半ほどですが音数は1573に達し、1秒あたり17音を超える密度です。音域は変ホ1からト7まで鍵盤のほぼ全域に及び、88鍵のピアノが前提になります。それでも決して重厚になりすぎず、透明な響きを保つ点にアルカンらしい洒脱さが感じられます。
上級者向けで、指の独立性と正確なリズム感が試されます。速さよりも、粒をそろえたまま軽さを失わないことが難しい曲です。まず再生速度を大きく落として音型の形を目で追い、手の色分けで左右の受け渡しを確認してから、A-Bループで短い区間ずつテンポを戻していくと、無理なく仕上げに近づけます。
特定の曲集に属さない単独のピアノ小品を集めたカテゴリ。多彩な性格を持つ作品が391曲並び、気軽に聴き比べられる
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作曲家について
シャルル=ヴァランタン・アルカン (1813-1888)
フランス・パリ出身のピアニスト・作曲家で、ショパンやリストと同時代に活躍しながらも、隠遁的な生涯を送ったことで知られています。超絶技巧を要する作品群で知られ、和声的な独創性と大規模な構成力を兼ね備えた作風が特徴です。本サービスには「前奏曲集」Op.31から2曲と、軽快な技巧曲「トッカティーナ」Op.75を収録しています。
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